年を取ったら住みたい家

訪問リハでは自転車で地域をあちこち移動するので、どこに何が建ったや、つぶれたかなどの不動産関係の情報に嫌でも詳しくなってくる。

 

目まぐるしく変わっていくのはコンビニである。つぶれたり、新しくできたりなどの移り変わりが激しい。

そして最近多く目にするようになったのが、高齢者専用の集合住宅である。集合住宅といっても、普通のマンションやアパートとといった感じではなく、施設といった方がいいだろう。

 そして私たち訪問リハでもそういった住宅に住む患者さん宅に訪問することが増えている。

 

さて、私が高齢になった時に住みたいと住宅は、高齢者用に作られた住宅というのは大前提。余程立派な家ではないかぎり、住宅改修をしたところで風呂やトイレ、玄関など理想的な環境にするのは難しい。車椅子生活になった時には何よりある程度の広さが重要だ。

 

次にマンションやアパートのような集合住宅がいい。個室というプライベート空間さえしっかりと確保できれば、嫌でも他人と接する機会があった方がいい。これといった趣味などがない場合、独り暮らしでは一日中寂しさ紛れにテレビをつけておくしかなくなってしまう。これは認知症になりやすい環境であるし、やっぱり独りは寂しくなって精神的にまいってしまう。

 

その次は車椅子でも行けるくらいの近くにスーパーかコンビニがあって欲しい。ちょっとしたモノでいいから買い物をすることで、ストレスを解消したり、社会的な繋がりをもち続けたい。それに人間目的があるから体を動かすわけで、日々何を目的に歩いてるか考えると、通勤、仕事、買物がほとんど。通勤も仕事もなくなった時、残るのは買物だ。

 

年を取った時にどんな住宅なら自分は住みたいかを考えると、私の場合住宅そのものよりも、住宅がどれくらい外部とアクセスを持っているかが案外幸せに暮らしていく鍵となっているようである。