訪問リハビリテーション日記

訪問リハビリテーションを仕事にしています。 進路に悩む若手療法士や学生に在宅でのリハについて知ってもらえるような内容を書いています。

訪問にたずさわる看護師が増える方法

将来的には今ある職種の多くが人工知能に取って代わるらしい。 しかしもし完全自動運転の自動車が実用化されれば、訪問で働く看護師の数は今よりずっと増えるのではないかと思っている。 私の仕事はリハビリテーション療法士なので、看護師の訪問とはまた状…

退屈な仕事と刺激的な仕事

世の中にはいろいろな仕事があって、退屈なもルーティンワークもあれば、ワクワクするような楽しい仕事もある。 そして同じ仕事の中にも時に退屈であり、時に最高に楽しいと思える瞬間がある。 私にとってリハでもそれは変わりない。まず刺激的で楽しいと思…

訪問歯科を通して知ったこと

訪問している患者さんの中で訪問歯科のサービスを受ける患者さんたちが何人かいる。 そしてその患者さんの全てに共通するのが車椅子での生活で、移乗動作に大きく介助を要するということだ。 歯科に行くとわかるが、まず治療を受けるためには治療台に移らな…

成果主義について

訪問リハの世界では、時々「成果報酬」という言葉を耳にすることがある。 要するに、訪問した件数によって給与が増えるということである。 私の勤める訪問看護ステーションでも「成果報酬」の話が持ち上がったことが何度もある。しかし、現在のところ持ち上…

多民族を受け入れること

先日アメリカ合衆国で、白人至上主義者らの暴動がニュースであった。 合衆国というと、「人種のるつぼ」と学生の時に習った。そして現在でも様々な人種が共に社会を作っているという印象をもっている。 それでもこういった事件が現在私たちの目の前で起きて…

金銭面での不安が自分の進路に影響している方へ

私がこれまで働いていた病院ではありがたいことに、退職金というものがあった。 ただし、それは定年までしっかり勤め上げた上で受け取れるものであった。 しかし私が現在勤めている訪問看護ステーションでは、退職金はない。退職金を払えるだけの経営体力が…

日本看護協会からの平成30年度の介護報酬改定に関する要望書について

日本看護協会が平成30年度の介護報酬改定に関する要望書を提出していた。 日本看護協会のサイトからその要望書を拝見させてもらうと、「訪問看護ステーションからの理学療法士等の訪問に係る基準の見直し」という主題のもと、次のような要望が書かれていた。…

年を取ったら住みたい家

訪問リハでは自転車で地域をあちこち移動するので、どこに何が建ったや、つぶれたかなどの不動産関係の情報に嫌でも詳しくなってくる。 目まぐるしく変わっていくのはコンビニである。つぶれたり、新しくできたりなどの移り変わりが激しい。 そして最近多く…

人生で初めて入院した経験

訪問リハで働き始めて数年後、人生で初めて入院した。正直患者として病院で1週間過ごすは本当に辛かった。 ちょうど残暑厳しい9月が終わる頃である。咳と痰が止まらなくなったので、職場近くのクリニックを受診し、風邪との診断で咳止めと抗生物質をもらって…

患者の情報が少なすぎる

以前、大腿骨の骨幹部骨折をした患者さんがいた。その方はまだ若いのだが、以前より車椅子での生活であった。そして手術部位が安定した後、特にリハを受けることなく、早期に退院となった。 本来なら可動域訓練などを外来でリハを行うのであるが、車いすでは…

介助方法を伝えるのは難しい

訪問している患者さんの介護士から、車椅子やポータブルトイレへの移乗方法などを尋ねられることがある。 患者さんが安心して最も楽に移乗できるであろう方法で私は移乗しているので、それを伝えて、患者さんも介護士も同じように安心して楽に移乗できるよう…

この仕事の給与

人材紹介会社経由で、「在宅で働きたいと思い、訪問リハを希望されている療法士さんがいます」というメールが結構な頻度で送られてくる。 そのほとんどが経験年数10年以上20年未満である。 私が新人であったなら、いきなり訪問リハの世界に飛び込むようなこ…

スーパー療法士よりもノーマル療法士を目指す

テレビや雑誌では「スーパードクター」なる凄腕の医師の話題が結構取り上げられている。 なるほど難しい手術をこなし、他では治療不可能と言われた患者さんを治すという。 すごいことだ。 しかし、私たちが病気になったときに診てもらい、治療してもらうのは…

厚労省の資料から見る訪問リハ

厚生労働省から発表されている訪問看護についての資料はいろいろ考えるのに格好の材料である。 具体的な数値も出されており、日々の仕事の中で埋もれている、様々な傾向を読み取ることができる。 まず14ページ目の資料を見てみると、平成27年度時点での訪問…

訪問リハと病院リハとは違うのか?

訪問リハでの仕事をする前に「訪問リハ」関係の本を読んだり、研修に行ったりしていた。 そこで著者や講師が言うのは「在宅でのリハの特殊性」である。そして、例として挙げられている患者さんへのリハもその特殊性を目立たせるようなものが多かった。 だか…

訪問リハの現状を読む

2018年の診療報酬改訂、介護報酬改訂に向けて厚生労働省のウェブサイト上にあげられている資料から訪問リハの現状を垣間見ることができる。 これを読んで始めの感想は、訪問看護ステーションに所属する療法士が訪問リハを行う割合が高くなることがあまり良く…

営業の仕事

訪問看護ステーションで働くようになって、はじめて経験したのが「営業」という仕事である。(「院内営業」といって、医師や看護師にリハ処方をお願いしてまわることはあったが) 入職当初は、まだ私の勤めている訪問看護ステーション自体が出来たばかりでもあ…

訪問リハの終了

数年程担当していた患者さんが訪問リハを終了したことがある。 入院などといったネガティブな理由ではなく、屋外も近くのスーパーまで十分に歩けるようになっていた。 しかし毎日昼食を自分自身で作るのが億劫になったということは時々聞いた。別段手に運動…

家族の重要性

夏休みが始まった。 訪問先でも、時々夏休み中の孫が遊びに来てることがある。 その孫を見る患者さんの表情は、これまで見たことがない良い笑顔だ。 在宅生活ではやはり家族の存在が大きくなる。「介護要員」としての存在はもちろんであるが、もうひとつ違う…

煙草はやめてほしい

女性患者さん宅を訪問すると、煙草の匂いが強くする時がある。 ほとんどが夫の吸う煙草の匂いである。 煙草吸う本人はもちろん受動喫煙者にとっても体に悪いことは現在では周知の事実である。ましてや大病をして、ようやく退院できた家族がいるのである。家…

訪問リハビリテーションで働くまで(2)

正直にいうと、もう療法士として働くことを止めようと思った。その時は限界だった。身内のことやらでいろいろあったことも大きく精神的には影響していた。 塾の教師や、介護施設の事務などにも見学に行ったり、選考書類を送ったりもした。 しかし、収入とこ…

訪問リハビリテーションで働くまで(1)

私が訪問看護ステーションで働き始めて今年で5年が経とうとしている。 養成校を卒業してからは市中病院で働き始め、そこでたまたま情熱的なリハビリテーション専門医に出会えたことが大きかった。 そこでは急性期から慢性期の患者さんまでたくさんの患者さん…

思い込み

夏場に訪問していると、エアコンをつけずに窓を開けて扇風機だけで暑さをしのいでいる患者さんが時々いる。 午前中はそれでもいいだろうが、昼の暑い時間帯もできるだけエアコンをつけない人もいるようである。 直接その理由は聞けないので、会話の中から類…

認知症への覚悟を

認知症の場合、徐々に症状が進んで来ているその変貌ぶりを目の当たりにすることは非常に辛い。 特に認知症の症状の中でも性格の変化は、それまで存在したその人らしさを奪い去っていくようで接していて悲しさと怖さを感じてしまうのである。 物忘れや日付が…

体と病気についての分かりやすい科学雑誌

Newton という雑誌をご存じだろうか。私も中学生の頃、宇宙や天文学が好きな友人に影響されて学校の図書館で読んだ記憶がある。いわゆる”科学雑誌”である。 科学雑誌と聞くと難しい印象だが、先ほど書いたようにNewton は中学生でも、もっと言えば小学生でも…

現実を知る

テレビや新聞のニュースで「〜病に希望。新薬の開発・・・云々」というのはたまに見聞きする。 私自身はすごいな、実現すればいいなと思うものの、そのほとんどがだいぶ先(10年以上先)の話なんだろうなとそのままスルーしてしまう。 ところが、患者さんの中…

健康が最大の資本を実感

「体が資本」という言葉、これは訪問という仕事をするようになってより一層強く実感するようになった。 リハビリテーションという仕事に関わっているので、さまざまな患者さんに出会い、病気のため仕事をやめざるを得なくなった人たちもその中には少なからず…

訪問看護はスタッフの出入りが激しい

今の職場で働き始めて5年が経とうとしている。その間に新しい療法士、看護師が入っては入職しては退職するということが頻繁にああった。そして今でも続いている。 これはおそらくこれからもずっと続いていくだろう。 なぜなら訪問看護ステーションで働く人間…

自宅生活の終了

今日も暑い一日だった。 梅雨も開けて夏本番である。 訪問リハに行っている患者さんの中には、デイサービスやら施設やらがどうしても嫌という方もいる。 これが大変なのは、家族は介護がかなりの重荷になっているので少しでも楽になりたいと思っている場合で…