歩く目的
私は普段の生活の中では階段を使うことを避けてしまう。買い物に行っても階段ではなく、エスカレーターやエレベーターを使う。健康のためという意識で電車通勤時に駅の階段を使うことはほぼなく、エスカレーターをやはり使う。
しかし、通勤やちょっとしたスーパーまでなら自転車で行ったり、歩いて行ったりしてる。車で行っていてはお金がかかるし、その方が早かったりするからだ。そこでも特段健康のためという意識はない。
普段の生活行動の中で”健康のために”というだけで行動することは難しい。特に外に出て歩くということに関してはそのハードルは高いと実感している。
健康のために外に出て歩け歩けと言われるのは、その人のためであってもかなり難しく厳しい要求である。
だから、屋外歩行訓練を行う時にはできるだけその患者さんが外に出ていく必要性のある目的を見つけられるかが鍵になってくる。もし「スーパーに行って買い物をしたい」、「お金をおろしに近くのコンビニへ行きたい」などの言葉が聞けた時にはたまらなく嬉しい気持ちになる。屋外歩行訓練ができるくらいの患者さんであれば、外に出る目的が見つかっただけで50%以上は目標達成に近づいたと思っている。