どうしてこんな病気になったのか?の答え

訪問リハビリテーションに行っている患者さんの中に、若い頃から食事や健康にも気をつけていたのに、高齢になってどうしてこんな病気になってしまったのかと繰り返し仰る方がいる。大体は傾聴して、同意することで済ませている。しかし、ある時また同じことを尋ねられたので考えながらこう答えた。

 

「確かに食事や健康に気を配って生活をしていたから高齢者と呼ばれる年まで生きてこられたのではないでしょうか?それはすばらしいことだと思いますよ。ただヒトは年齢を経るにしたがって病気になる可能性も高くなっていくのも事実で、高齢になったからこそ今の病院になったと言えなくもないのでは?」

 

何か辛いことがあった時、人間はどうしても「なぜ私が?なぜ?」と答えの無い問に囚われてしまう。それは仕方がないことなのかもしれない。しかし、なるべくそういう問からは離れて、これからどうする香を考えるほうが気持ちも楽になるし、行動も違ってくる。そのために答えのない問に対して現在の自分自身を幸せだと思い込ませ、納得できる一時の答えをもつことはとても大切だ。