結核感染の疑い

訪問看護と訪問リハビリテーションで関わっていた患者さんが入院になり終了となった。その後しばらく経って保健所から事業所に電話がかかってきた。その患者さんが入院した病院でいろいろ検査したところ結核に感染していたことがわかったので、関わっていた看護師と療法士などに保健所に来て検査を受けてもらいたいとのことだった。

幸いその患者さんは咳などの症状は特になく、結核菌には感染しているものの排菌はしていないとのことで、日常業務はそのまま行ってもらっていいとのことだった。

看護師と2人で保健所に行き、採血し、それをQTF検査なるものにかけることになった。結果としては2人とも結核菌には感染しておらず、今後の体調などに注意してもらうことで大丈夫との結果になった。

 

私自身、こういった経験は初めてで、正直に言うと知識不足から最初はかなり動揺してしまった。多くの患者さんに関わっているし家族もいる、もし自分が感染症を広げていたらと思うと気が動転してしまった。しかし、これは結核のことについてしっかりと知識を身に付けておれば過剰な心配だった。まず、結核に感染していた患者さん自身が排菌していない。さらに感染したとしてもすぐに発症し、自分自身も排菌するわけではない。早期に診断されれば確立された治療法があることなど、下手に慌てふためく必要はない。

 

職業柄これからもいろいろな感染症に接する機会があり得る。予防は言うまでもなく、その感染症の性質をしっかりと知り、パニックにならないことが本当に重要だと感じる経験であった。