風邪をひいたことがないそうな

訪問リハビリテーションの患者さんで時々いるのがこの数十年間風邪をひいたことがないという方々である。

 

インフルエンザの流行りだす時期が近づいたので、予防接種を受けたという話題になることが多い。結構な割合で大病してから入院期間中に予防接種をし、退院後もその流れで予防接種を受けるようになったそうである。そしてそれまではインフルエンザの予防接種は受けていなかった、実は数十年間風邪さえも罹ったことがないと話が広がっていく。しまいにはインフルエンザの予防接種自体もあまり意味がないという話にまでなっていく。

 

なるほど風邪をひかずに、インフルエンザにも罹らずにいた事は良かったですねという感想を素直にもらす。しかしそれは本当に偶然のことであって、誰もが風邪やインフルエンザに罹る可能性がある。人はどうしても自分の経験を一般化してしまい、他者の意見に耳を傾けようとしない。しかしどうか標準的な予防策は取ってもらいたいものだ。