リハビリテーション専門医

私は療法士として3ヶ所の病院で働かせてもらったが有り難いことにいずれの病院でもリハビリテーション専門医がいて一緒に働くことが出来た。今となって振り返ると、リハビリテーションについての知識や熱意を持っている医師はリハビリテーション専門医以外にはおらず、医師の目から療法士として自分が行っていることを見て批判してもらえるのはとても貴重な経験だった。訪問リハビリテーションにたずさわってリハビリテーション専門医との関わりがゼロの今の状況からは余計にそう感じる。

 

一方で、もし今担当している患者さん達がリハビリテーション専門医の診察を受け、いろいろなことを相談できたら、今よりもっと充実した訪問リハビリテーションを受けられただろうと思ってしまう。医師不足の状況の中でも更にリハビリテーション専門医は数が少ない。だから将来的にも大規模病院のようにリハビリテーション専門医の診察を患者さんが受けられることは在宅ではほぼ不可能と言える。

 

しかし病院でリハビリテーション専門医から指導を受けたり、療法士として厳しく批評してもらえたなら、訪問リハビリテーションにたずさわる機会があればそれらは必ず生きてくる。そんな意味からもやはりリハビリテーション専門医のいる病院で経験を積んでから訪問リハビリテーションに関わる方が自分のためにも、そして何より患者さんのためにも良い。