自分は長生きできるのだろうか?

年金13万円、生活苦に悩む高齢者たちの実情 | 家計・貯金 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

何十年後かの自分の事が心配になる記事だ。当然のことだが年を取る毎に何らかの病気に罹る確率は高くなっていく。訪問リハビリテーションの患者さんからも「若い頃から風邪ひとつせず、ずっと食生活にも気をつけてきたのにどうして病休になってしまったのだろう?」という嘆きにも近い言葉を耳にすることがある。その答えの大部分が「老齢」である。学生の頃ほとんどの病気の原因として”加齢”が教科書に載っていて、「それを言ったら元も子もないよー」と思った記憶がある。

 

長生きする程に病気になる確率は増えて、病気になれば医療費や介護費への支出が増えてくる。当然病気の状態によっては働き続けることも難しくなる。だから「健康寿命が重要」という事になるのだが、”加齢”自体が病気の原因となるのだから、それにも限界があることは自明だ。ややもすれば病気になったのは、患者さん本人が健康への注意が低かったせいにも受け取られかねないので、私はこの「健康寿命」という言葉があまり好きではない。

 

さて冒頭の記事が他人事ではないのが、年を取れば自分もいつかは病気になり、それが60代か70代かまたはそれ以上かという”運”でしかないなと思っているからである。その事実は変えようがないわけで、長寿というものが突きつける問題は若い人が少なく、人口そのものも縮小していく社会ではかなり深刻だということは覚悟している。