「リハビリ要らんやん」の世界

からしばらくは団塊世代後期高齢者化を発端にして介護産業は大忙しでしょう。訪問を含めてリハビリテーションの仕事も同様です。しかし同時に労働人口不足が加わり始めることが次の変化をもたらすはずです。

 

将来の年金が当てにならないことや労働人口不足もあり夫婦共働きが常識になります。すると家事や炊事などへ割ける時間はなくなり、若い世代からもそれをどうにかできないかというニーズが高まります。すでに食洗機、ロボット掃除機は日常生活に普及し始めているし、そのニーズは高齢者世帯でも同様です。そういった流れに中で今行っている面倒な家事は全て何らかの機器によって行われるようになります。それに加えて完全自動運転の車も現れ、私たちの日常的な移動手段となります。その時にはもはや今のような自動車の形はしていないでしょう。もっとコンパクトで個人的な乗り物となっているはずだからです。例えば町で見る車いすに屋根がついて発展したような感じではないでしょうか。買物ももう店まで行ってする必要はありません。自動運転の配送車で自宅で選んだモノが毎日新鮮な状態で届きます。これらの変化は高齢者世帯にとっても数少なくなった生産年齢の世帯にとっても大きな恩恵となるはずです。そういった産業にはお金みどんどん流れて更に発展していくでしょう。

 

さてここまで来て気がつきました。もし病気や高齢になって体が思うように動かせなくなってもこれまで通り生活をしていくことができると。もう努力も我慢も必要ない。そんなものがなくても今まで通りの生活ができるのです。そう、リハビリテーションも介護も「自立した生活を実現する」というその目的を失うと同時に職業として消滅するのです。その時私は職を失っていることになるでしょうが、前述した生活が実現しているのなら喜んでそれ受け入れるはずです。