要介護になった理由

「治る」介護、介護保険の「卒業」は可能か-改正法に盛り込まれた「自立支援介護」を考える | ニッセイ基礎研究所

 

こちらのレポートを見てほしい。要介護になった理由の多くを占めるのが「脳卒中」と「認知症」である。その中でも認知症が要介護となる理由としては2〜3割となっている。

 

認知症のやっかいなのは現時点では、病気そのものを治療することは難しく、リハビリテーションを行ったとしても歩行訓練をして歩けるようになったという性質の改善が困難である点だ。関わり方によりできるだけ症状の進行を遅らせたりすることは可能だろうがそれでも進行していく場合が多い。

 

この点はしっかりと理解しておく必要があるのだが、記憶力が低下したり、計算が出来なくなったからといって、記憶訓練や計算練習などをしてもそれが効果としてあらわれることはない。脳の機能に問題がない子供が記憶力向上や計算能力向上のために練習するのとは違う。認知症は脳の機能自体に問題が生じた結果、記憶力の低下等の症状が出る。

 

服薬以外に今可能なこととしては、怒り易くなったり、無気力になったり、自信喪失に繋がったりする生活上での原因をサポートにより取り払うことだ。それでも現界があること、そして認知症に罹る確率は加齢とともに高まっていく事実から目をそらさずに準備しておく必要がある。