それぞれの業界の常識

時々、医療職は世間一般の常識が欠けているなどという言葉を聞く。しかも他業種だけではなく同業者からも聞くから始末が悪い。

 

確かに医療職一部は世間一般からは遠く離れた態度や言動をとる人間がいる。しかしそれは医療職に限ったことではなく、他の業界の人間にも同様に存在する。今では銀行員に中には詐欺まがいの金融商品を売る者もいるし、自動車メーカーも平気で嘘をつき続け、電機メーカーは粉飾決算を行い経営危機にさえ陥っている。かつては「お客様は神様です」とさえ言っていた業界の人たちである。

 

多くの業界には業界独特の価値観や常識が少なからず存在し、それが分からない客とトラブルになることも少なくない。直さなければならないものであれば素直に直していかないといけない。ただそれだけの事である。だからそれを医療職は世間一般がないと、鬼の首をとったかのごとく言われるのはもうたくさんだ。国の財政が厳しく、サービス満足度が問われている現状では、医療職といえどどういったサービスが好まれるかは嫌でも意識し求められるのだ。

 

世間一般常識と言うものが言う側の常識にしか過ぎないこともある。またたまたま出会った非常識な人間がその業界の人間を代表している訳ではない。先ずは個人個人が出会った人間に対してしっかりコミュニケーションを取り、お互いに理想的な結果を得られるように努力することが必要なのではないだろうか。