患者さんの喫煙

訪問リハビリテーションで担当する患者さんで喫煙者は1割にも満たないがいるのはいる。また患者さん本人は喫煙しないものの同居家族が喫煙するという場合も少なからずいる。

 

世間一般では喫煙が体にとっては百害あって一理なしであり、受動喫煙自体も著しく健康を害するものであることはかなり浸透していると考えるのは医療職の思い込みなのかもしれない。あるいは認識はしているが、やめられないという喫煙の中毒性が大きいのかもしれない。

 

いずれにしても医療保険介護保険制度があって訪問リハビリテーションを1〜3割の負担で受けられる訳であり、残りの7〜9割は多くの人の保険料や税金で賄われている。そういう事実を日々認識している身としては、喫煙する患者さんや患者さん家族へは複雑な感情が湧いてくる。ましてやリハビリテーションする効果自体もあるのだろうかと疑いながらのリハビリテーションとなる。

 

そして自宅で喫煙するかしないかは他人の知ったことではない、私の自由だとも言われれば返す言葉はない。患者さんであるとともにお金を稼がせてくれるお客さんでもあり立場的にも弱い。苦笑いしつつタバコはあまり良くないですよというのがせいぜいである。また療法士の立場からだけでなく、一人の人間としても受動喫煙の可能性が高い環境では働きたくない。喫煙者のいるお宅の訪問リハビリテーションを終え、胸が気持ち悪い状態で毎度思う事である。