訪問看護従事者ができる体調管理とは

大寒波が続き、訪問看護リハビリテーションに従事する者にとっては厳しい日々だ。朝礼では「皆さん体調管理をしっかりして下さい」などと当たり障りのない言葉が聞かれる。しかし訪問の仕事は、移動中は寒く、患者さん宅では暖かいという大きな気温変化の中で働くことになり、体調管理などどうすればいいのだ?と聴きたくなる状況である。

 

そして基本的に医療職の人たちは真面目で、頼まれればこれでもかというくらい皆働く。だから訪問の現場でも多くのスタッフが一日の時間を埋められるだけ埋めて患者さん宅を訪問する。近距離だけという訳には行かず30分(もちろん車ではなく自転車、原付バイク)以上かけて訪問するということもざらだ。だからしっかりした休憩の時間も怪しくなる。

 

こういう状況でできる体調管理は休憩をしっかりとることだけだ。だから無理して訪問件数を増やさず、ゆっくりじっくりと訪問できるようにスケジュールを組めばいい。上司にも自分自身の体調管理を考えると、一日これだけが限界だと伝える方がいい。それが却下されるならいつかは体調を崩すことになるのだからその職場には見切りをつけるのもひとつの考えである。また訪問ではもし体調を崩して休んだ場合の代行者を組むのは容易ではない。なぜなら場所や時間、曜日なのどの縛りが患者さんによっては結構あるからだ。

 

適当に「休む」ことこそが「体調管理」であるのだから、何も後ろめたさを抱く必要はないし、それくらいの気持ちじゃないとこんな寒さや暑さ、雨や雪の中で訪問看護リハビリテーションなんてやってられないのである。