協会に入る一番の理由は訴訟リスクがあるから

医師会や看護協会に比べて、療法士協会は存在感は小さい。それでも療法士の存在意義を示し、医療保険介護保険の対象となるサービスであることを国や被保険者そして納税者にきちんと示すという点からはリハビリテーションを生業としている私のような療法士とってはその意味は大きい。

 

しかし訪問リハビリテーションの周り見てみると病院の時に比べて、療法士協会に所属している人が少ない印象がある。彼らに何故所属していないのかその理由を聞いてみると、年会費がもったいない、あまり所属することの意味を感じないという。確かに訪問リハビリテーションで働く療法士今はまだどちらかというと組織馴染めずはみ出た人間が多い。そういう私も同様である。薄給の身からすると協会費は馬鹿にはならない。

 

それでも療法士協会に所属している理由は、先に挙げた自分たち療法士が医療・介護保険の対象サービスに値することをしっかり組織としてと示す必要があり、それを代わりに行ってもらっているという気持ちがあるからだ。だが、協会に所属する一番の理由はそれではない。最大の動機は、万が一の訴訟リスクに備えた団体保険に格安で入れることである。リハビリテーションもその仕事上、患者さんに医療事故を及ぼす可能性がゼロではない。もし裁判沙汰になり損害賠償を請求されるようになった場合、間違いなく人生に大ダメージである。それに備えて入れる保険としては現状、療法士協会に所属することで入れる保険しかない。それを考えると、この仕事をしている限りは協会に所属する以外の選択肢私には存在しない。