自分が幸せだと思えるお金を稼ぐ

訪問リハビリテーションに出かけると、患者さんの中にはこれまで出会ったことのないような富裕層がいる。自宅の大きさはもちろんだが所有している自家用も私など見たこともないようなモノまで。「その車の隣にでも停めておいて下さい」と移動に使っている自転車を停めるように促された日には、そんな怖いこととても出来ないとできるだけ車からは離れた所に停めた。

 

そんなふうに普段は出会うことのない富裕層の生活を間近にすると、自分が1週間365日働き続けたとしてもとても手の届かない資産と生活であることをこれでもかと実感する。と同時にある種の達観を得もする。こうして働いて、取りあえずは生活に困ることのない暮しが出来ている。欲しいものだって、それなりに手にすることが出来ている。本を読んだり、音楽を聴いたり、ネットをしたり、美味しいものも食べられている。たまにはもっと収入があればと思う時もあるが、今以上に時間を使って休みなく働いてまでとは思わない。

 

結局少し余裕のある生活が出来れば、後は自分自身がどんな人生なら楽しんで暮らしていけるかが定まればそれ以上のお金を求める必要がない。それが出来るように心身ともに病まずに過ごせたら辛い一日があったとしても何とか乗り切っていける。富裕層との出会いはいい意味での諦めを教えてくれた。