精神的な余裕をもつことで自衛する

訪問リハビリテーションの仕事をし始めた時は担当患者さんが少ない日が続いていた。一日に何件で、はい今日の稼ぎはいくらです、という具合に数字ではっきり出るので日に日に焦りも出てきていた。そういうふうに精神的な余裕がなくなっている時に限って、クレーマー的な患者さんを担当することが多かった印象がある。偶然に過ぎないのだろうが、なんとなく自分でも引き寄せているなという気持ちはしていたから面白い。

 

一方で担当患者さんが増えていき、新たな依頼に対応するためにすき間何とか埋めていくような状況時には、リハビリテーションに意欲的でコミュニケーション取りやすい患者さんである事が多い印象だ。こちらとしても、カツカツの担当患者数でやっている訳ではなく、どこか気持ちに余裕を持ってやっていける。反対にこの患者さんに断られたら、稼ぎとしてボーダーラインを割るという時には、どこかしらでその嫌な緊張感が患者さんにも伝わるのだろう。あまり良い関係になれない。

 

こう言ってもある訪問件数として余裕のない数にしてしまうとそれはそれで身体的な余裕をなくしてしまうので、ちょうど良いくらいの訪問件数というのがなかなか難しい。それでもどうしようもなくヒマであるよりは、残念賞ながらお断りせざるを得ないような状況の方が絶対に良い。幸運もそのほうが呼び込めるように思っている。