自分の頭で考える

 

私は療法士として病院、訪問看護ステーションで働いてきたが、医療保険介護保険の改定を何度も経験し、それによるドタバタも経験してきた。また自分自身が提供するサービスの価値が下がることも同様に経験してきた。医療専門職として働いて、専門的な知識やちょっとした頭の使いどころは必要にはなるが、それでも根本から何かを考えるという事はこの仕事にはない。つまり誰かから決められた事柄の範囲内で頭を使い、仕事をし、報酬を得ているだけと言える。それが良い悪いという問題の話ではない。ただ誰かによってあらかじめ決められたルールの中で生きることに慣れすぎな気もしている。だから無意味とも思える制度改定や報酬の減額さえも愚痴をこぼす程度で実際にはそれにただただ従うしかない現実なのだ。

 

少しづつ、医療保険介護保険の外側で何かを考え、サービスを作り提供し報酬を得るという形づくりを行っていかなければならないと実感している。これまで誰かに作られた制度に守られてきたが、いつかはその制度によって切り捨てられる日が来ないとも限らないのだ。