子育て、教育について、非認知能力とは

前回までの遺伝と知能、遺伝と才能(音楽やスポーツ)について参考図書を読み考えたことを書いてきた。

 

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そこで遺伝は確かに知能や才能に大きく関わってくるが、知能や才能だけで幸せな人生かどうかが決まるわけではなく、食うに困らない人間になるかどうかが決まるわけではないということも述べてきたつもりだ。

 

子を持つ親として彼らに何を本当に望むのかをもう一度よく考えてみる必要がある。親自身が周囲から羨望の目で見られたいために、子どもに良い学校に行ってもらったり、音楽やスポーツで秀でて欲しいということはないだろうか?私自身は恥ずかしながらそういった欲を持ってたし、今でもその欲に飲み込まれそうになる。

 

しかし親としてはやはり、子が大人になった時、幸せだと思える人生を送ってもらいたいし、食うに困らない生活ができるようになってもらうことが重要なのでは?と考えるようになってきた。それは遺伝と知能、遺伝と才能というこれまで薄々感じていたことを今現在分かっている事実に基づいてはっきりと書かれた本を読んで来たことが強く影響している。そしてそれ以上に子どもが親の思ったように育たないこと、またその方が子どもが生き生きしているという現実を日々目の当たりにしていることも大きい。子どもの可能性は無限大だろうとは思う。しかしその無限大は親が自分勝手に理想像としてその子の将来を決めていくということではない。だからといって野放しに子どもの好き勝手に放任するというのは違う。ではどんなところでサポートしていけばいいのか、それを見つけたいという思いでいる。

 

さて今回参考にしたのはこちらの本である。

「学力」の経済学

「学力」の経済学

 

 

 

最近時折耳にする「非認知能力」というものがある。学校のテストなどで代表される「認知能力」とは違う。「意欲」や「忍耐力」、「自制心」や「社会性」等なかなか目に見えにくいものたちだ。しかしこういった「非認知能力」が将来の年収や仕事での成功をはじめとして人生の成功において重要であるという事実が述べられている。そして学校が単に勉強をする場所ではなく、先生や学校の仲間たちから学び、そういった「非認知能力」を育てる場所であるという。遺伝というものが知能や才能に大きく影響しているだろうと何となく感じていたものであると同様に、ここでいう「非認知能力」が仕事や人生において極めて大切なものだろうと私たちは実感しているはずである。それが間違っていないというひとつの事実を知ることができる。ここで私が重要だと考えているのは、学校が「非認知能力」を育むために大きな役割を担っているということだ。「学業」という側面だけで学校の価値を決めるべきではないのだ。