寒さの身体への影響

本当はもっと文献等を調べたいところだが、最近立て続けに経験したので気になった。

 

先週の寒波は10年に一度と呼ばれるくらいのものだった。その前から急な冷え込みがあり、ちょうどその頃から訪問リハビリテーションでの患者さんから身体の動かしにくさや痛みの訴えがあり、そして筋肉の硬さも見られていた。そのほとんどが脳や脊髄といった中枢神経疾患の患者さんである。

 

寒いと、身体の熱を逃さないように抹消の血流量を抑えるために筋肉が収縮する。そういったレベルでしか寒さと筋肉との関係を分かっていなのだが、机上で勉強して理解していた以上に患者さんへの影響が多い事を実感している。

 

暖房器具やお風呂で体を温める程度では防ぎきれないことが多い。しかし現状アドバイス出来ることとしてはそれくらいしかない。あとはリハビリテーションの時間に硬くなっている筋肉を筋トレと言われるような負荷ではなく、軽く何度も数を重ねられる程度でしっかりと収縮させてストレッチすることである。

 

筋肉を(患者さん自身で)収縮させるとそのために血液が必要になり血流量が増え、筋肉の収縮によって熱が発生し、筋肉は収縮すると次に緩む性質があり、これらの理由で筋肉に硬さは一時的ではあるが改善されるからである。

 

麻痺により動けないから余計に筋肉の硬さが生じると考えると、リハビリテーションでの運動には意味がある。そしてそれは筋肉や運動についての専門職である療法士だからこそ出来ることであり、すべき事である。