数値化すること

療法士として働き始めた頃、リハビリテーション科の医師からよく言われたのは、数値化できるものは、きちんと数値化する癖をつけろということである。

 

例えば、関節可動域、筋力、握力など。リハビリテーションではどうしても数値化できるものが限られてくる。日常生活動作の多少の変化などは数値化が難しい。また、数値変化の頻度も僅かであったりする。だから意識して計測するようにしないと、測らないままであったりする。

 

しかし、問題がある場合には関節可動域、筋力、握力はしっかり計測しておくべきだと実感することがある。その理由は、まず数値化することで患者さんにとっても、他のスタッフにとっても、そして自分自身にとっても客観的な指標を提示できる。さらに数値化することで、その変化を確実に把握することができる。長期に関わる人であればしっかりと維持できているか?、短期に関わる人であればリハの内容は正しく効果はきちんと出ているか?など確認できる。

 

訪問では血圧計などを除いては計測器が用意されていないことが多い。そして握力計は思った以上に高い。しかし、今ではネットショップに安価で信頼できるものも出てきてる。関節角度計(ゴニオメーター)も同様である。筋力は測る意識さえ療法士にあれば測ることができる。

 

面倒臭がらずに可能なものは数値化するよう意識して働いている。