リハビリテーションの醍醐味

病院ではICU等に入院している患者さんの早期リハビリテーションが医師の支持のもと日常的に行われている。そういった患者さんは血圧や呼吸状態の変動、突然の頻脈などバイタルが不安定で、それらを確認しながら座位から立位、そして車いす等へと活動性を上げていく。状態の落ち着いた患者さんとは違い緊張感があるが、そういう中で患者さんのリハビリテーションを行い効果を出していくことは、ひとつの醍醐味である。バイタルサインを確認しながら、どれくらいの運動量や動作なら可能可を判断できるのは療法士ならではである。

 

「維持期」と呼ばれる訪問リハビリテーションでも、難病や呼吸状態の優れない患者さんのリハビリテーションでは同様にバイタルサインをチェックしながら運動や動作を行なっていく必要がある。病院のようにモニターがある訳ではなく、顔色や表情、意識状態などを確認しながら、血圧計やパルスオキシメーターを用いて患者さんの状態を把握する。ひとつ急性期病院とは違って、可能な治療は既に行われてきた患者さんたちなので、なかなか著しい改善というのは望めないことも多い。しかし運動麻痺を改善する、関節可動域を改善する等とはまた違ったリハビリテーションの醍醐味であることには違いなく、療法士としての腕の見せどころでもある。