歩き方を変えるのは・・・

訪問リハビリテーションで担当している患者さんの中には違う曜日に他事業所からも別に訪問リハビリテーションを受けている患者さんがいる。本来は話し合いの機会がもてれば良いのだがスケジュールの都合上それが難しいことが多い。

 

そんな中、ある患者さんが担当療法士より歩行時の下肢の出し方を変えるように言われたらしい。患者さんも初めはその方法を律儀に守っていたのだが、それから1週間程して下肢痛がおき始めた。徐々に痛みが増悪したのでその療法士に確認したものの、なれれば痛みは消失すると言われたらしい。

 

よく見てみると筋肉に圧痛があり、明らかに無理な動作により生じているようだった。確かにその歩様が身につけば無駄な力抜けて疼痛もおさまってくるだろうが、それまでの疼痛やそれに伴う歩行への影響も考えると、なかなか難しい問題がある。

 

そもそも長年行なってきた歩き方を変えるのはそう簡単なことではない。特に無意識に行ってきた動作を意識させると、一時のあいだその動作が大きく低下することが多い。療法士としてはそれが本当にメリットが大きいのかどうかよくよく考えてから動作変更の指導は行った方が良い。