関節可動域訓練はできればやりたくない

訪問リハビリテーションで行く患者さんでは整形外科の術後急性期の方はほぼいない。そういう場合は外来なり入院での短期集中リハビリテーションになる。極まれではあるが術後数週間で退院しそのまま訪問リハビリテーションで介入する事がある。その場合は、患者さんが認知症であることがほとんどである。環境変化により精神的に認知症の症状が増悪し入院でのリハビリテーションどころではなくなるからだ。

 

したがって、神経難病の患者さんを除き、訪問リハビリテーションで関節可動域訓練をメインに行うことはない。それよりも筋力を向上させ、動作訓練をメインで行う方が本来ならば良いサービスと言える。ところが患者さんの中にはリハビリテーション=マッサージ的なもの、関節可動域訓練的なものをイメージしている方がいる。それで動作訓練を納得した上で行なってもらうためには関節可動域訓練的なものをどうしても少しでも取り入れなければならないことがある。それでもやはり意味のない関節可動域訓練はできるだけやらないようにしている。