患者さんの外出

脳卒中で入手し、リハビリテーション病院を経て自宅に戻ってきた患者さんの多くは初め家の外から出るのを躊躇する。自分の今の姿を近所に見られたくないというのが一番の理由のようである。次に外出というのがこれまで入手生活が続いてきた体には相当負担であるからである。

 

しかし時には「○○に行ってきたよ!」と、報告してくれ、その時に撮った写真などを見せてくれたりすることがある。そういう報告を聞くと、家に閉じこもることなく外へ出られたのだとホッと安心するし、新たな人生を再び楽しみ始めたのだと純粋に嬉しくなる。それと同時に自分自身は今の人生を楽しめているかな?と思う。患者さんにはこれからの人生を楽しんで行けるように一緒に頑張って行きましょうと言いつつも自身自身が楽しめていないのでは同仕様もない。生きていく中で楽しい!と思うことがどんな時やどんな事なのかを経験していないとやっぱり、無理やな絵に描いたような楽しみを知らず知らず患者さんに強要してしまっているということになりかねない。