数値の意味
訪問リハビリテーションでは毎回血圧やSPO2などの測定を行う。そして、
「今日の血圧は128/70、酸素の値は96%です」。
「いつもは血圧110台だけどな?高血圧ですか?」
「この前は酸素の値99%だったんだけど大丈夫かな?」
「正常な値っていくらですか?」
こういう問答が時折ある。
一般的には、病院での測定値140/90mmHg 以上、家庭での側定値 135/85mmHg 以上は
高血圧となっている。
またSPO2の正常値は96 %以上となっている。
これらのことを患者さんに説明し、わずかな数値の違いを気にするよりも、この値を上回ったり下回ったりしたかを注意してもらうようにしている。正直に言って収縮期血圧128mmhgと110mmhgとの違いや、SPO2が96%と99%とでどういいう違いがあるのかを説明する事は私にはできない。だから数値と一緒に患者さんの呼吸状態や意識状態などにも注意してトータルでその日の状態をチェックしていることを伝えさせてもらっている。
毎回の血圧やSPO2などの測定は必要であるが数値を過剰に意識させてしまうことがあるので、上記のように気になって質問してくる患者さんには”数値の幅”の説明をするように注意している。この”数値の幅”の重要性を教えてくれたのが「酸素解離曲線」だ。
この「酸素解離曲線」ではSPO2が90%を下回ったところから一気に下降線となっており、
90%を切る値ではかなり問題であることが分かる。
このように数値を細かく気にするよりも、その数値がある範囲内に収まっているかが大切だと伝えている。