訪問リハビリテーションの先行きについて少し考えた

こちらのニュースを知り改めてこれから先の介護の世界の見通しが暗く重いものであることを感じた。

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現在の介護給付費はおよそ10兆円、それが20年後には26兆円にのぼるという。一方で生産年齢人口は約1500万人に減り、介護給付費の増加をどう補うかというと増税社会保険費のアップ、利用者負担の増額となる。当然介護給付費自体を抑制していくことも行われるだろうが、65歳以上の人口がピークに達して人口の3人に1人を占める状況ではそれにも限界があるだろう。

 

こういったニュースを通して介護サービスを提供する側も受ける側もそして介護財政を支える現役世代も少しずつその危うさを認識し始めていると思う。しかし現状サービスをどうこうできず、世論の高まりで政治を動かす以外には国の舵取りに任せるしかない。このできるだけ早くどうにかしなければならない状況は明らかにも関わらず、どうにもできないという状況は人々に将来の漠然とした不安と不満をどんどん大きくしていく。

 

現在ほとんどの利用者が1割でありその負担増は可能な利用者では必須だろう。消費税は来年に10%に増える予定であるが今後も何がしかの増税が必要であり実施されることも覚悟しておくべきだ。そして介護保険サービスを受けるのにもかなり厳しい制限が行われて行くのも明らかだ。これはサービスを提供する私たちのような訪問看護や訪問リハビリテーションに関わる者はもっとシビアに考えていかなければならない。必要であるなら、どの期間までは保険を使ってまでもの訪問リハに意義があるのかを判断し伝えるということもしなければならない。それでもリハを希望する人には全額自己負担で継続してもらうということもあり得る。当然その金額に見合うサービスの提供を私はしていかなければならない。