自分自身が働く以外に稼ぐ手段を持ちたい

私は高収入の人たちを羨ましく思い、もっと努力して稼げるようになりたいと思っていました。あるいはもっと給料の良いところがあればそういう所で働きたいと思っていました。そのために研修に行ったり、職場を何度か変えました。

 

そうして分かったことは私の働く分野(病院や訪問看護ステーション)ではどう頑張っても天井があり、そこに近づくためには自分の能力を上げることよりもずっと大切なことがあるということでした。それは、働き場所を変えず、ずっーと働き続け定年までやり遂げるということです。

 

一般企業なら違うのでしょうし、同じ分野でも医師ならまた違ってくるでしょう。しかし所詮はコメディカルと呼ばれる職業の人間です。年功序列と勤続年数以外には自分の収入を上げる手段はないのが現実です。世間的には当たり前過ぎるほど当たり前のことなのですが 、自分自身が働き続ける以外に生きていく方法はないという事実に時々目まいがしていました。

 

しかしある時、私の生きている資本主義社会が何らかの「商品」の売買によって成り立っているのだという、これまた当たり前過ぎる事実をいくつかの本を読んで知ることになりました。

 

企業がなぜ稼げるかというと、売れる商品を持っているから。経営者がなぜ稼げるかというと、その商品を作り出す会社という商品を持っているから。そして普通の労働者が稼ぐために持っている商品とは、自分自身が働くという労働力であるということを知ったのです。

 

自分の労働力は大量生産出来ません。疲れによる1日の限界量もあります。余程の希少価値がある労働ではない限り必然的に頭打ちになるという性質のものです。

 

だからこそ自分自身が働くという以外に稼げる商品を持つ必要があるということに改めて気付きました。ちょうどその時に投資も始めていて、株式や投資信託を買うことは、稼ぎを生んでくれるかも知れない商品を買うことだと捉えるようになりました。「お金に働いてもらう」ということです。

 

もちろんいつでもそういった商品が買った金額より高くなるという訳ではありません。その価格は上下に振れます。だからこそ上下の振れが少なく、必ず稼ぎを得られる自分自身の労働力、すなわち働くという事は何よりも重要となるということも分かります。それでもやはり稼ぐ手段は沢山あった方がいいに決まっています。特に才能や資本のない私のような人間にとっては投資は数少ない商品のひとつなのです。

 

こちらが私が生きている資本主義社会の仕組みを私にとても分かりやすく説明してくれた本です。オススメです。

 

池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」

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僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか? (星海社新書)

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